初めて見た実物の赤紙

「私は本物の赤紙を持っています。」夕方私にかかってきた電話は、お年寄りの男性の声でした。笠岡母親連絡会が12月8日に反戦平和を訴えてスーパーの前と駅前で「赤紙」を配ったニュースは2紙に掲載されました。それを見て、1枚送ってほしいというものでした。早速送ると、年が明けてたずねてこられました。「貴女が見たいと言われてたので、私のをカラーコピーしてきました。」と言われ、当時の話を伺いました。赤紙は私達が配っているものほど赤くないこと、戦争鼓舞する日本の報道とはうらはらに、サンフランシスコから発信される日本語の戦況放送をキャッチしながら敗戦の予感を強く持たれていたこと等など・・・それでも「おめでとうございます。」と市の職員に渡された赤紙に、仕方がないという思いを持ちながら「ありがとうございます」と答えた彼の気持ちはどんなだったろうと、私は静かに語る口元や、柔和なまなざしを見つめていました。
 折りしもテロ特措法の強行再可決で、日本の平和は国民の意思とは逆行して脅かされている様が彼の徴兵の話と重なって見えました。
 1月13日、笠岡母親連絡会は19人の出席で手作りおすしを食べながら楽しく新年会を開きました。この話の紹介で、今年も平和を守りながら、母親の願いをかなえる為、さらに前進しようと心を一つにしました。
(ひのつ議員の原稿を代理投稿しました。お手伝い)