日本母親大会分科会

見学・特別分科会を含め、47の分科会に分かれ、熱い思いが語られました。私は「核兵器廃絶のために」という分科会に出ました。

パネラー①被爆体験を話された池田精子さん、「中学一年生でした。爆心地2キロで被爆しました。家族を探して歩きました。焼けただれた女性が見るからに死んでしまってる乳飲み子に、最後のお乳を振り絞って生き返らせようとしている光景は言葉であらわすことができません。その人も間もなく息絶えました。」涙なしに聞くことはできませんでした。

パネラー②広島平和センターのリーパーさん、「数人の人が喜ぶ、多くの人が苦しむ戦争文化に支配された世の中を変えよう、被爆国日本が立ち上がれば大きく前進するが、アメリカの力から逃れられないでいる今、草の根の運動で、政府を、世界を動かそう。」と呼びかけました。

パネラー③中国新聞社の田城明さん、世界中の被爆実態を調査し、世界中に放射線被害者がいることを明らかにしました。 ― アメリカテネシー州オークリッジ核施設、ロシアのマヤーク核施設、いずれも周辺住民は何も知らされず、放射性廃液に汚染された生活環境の中で被爆、施設労働者の健康被害訴訟etc・・・チェルノブイリ事故地点から1キロ圏内の木々は枯れ、30キロ地点のカルパビッチ村は67軒185人が住んでいましたが、放射性被害により村全体を土の下に埋めてしまいました。ゴメリ州の貧しいシジェレニキ村で、子供たちが一月ごとに気管支浄化などのリハビリをしています。

パネラー④山下正寿さん、第5福竜丸とともに操業していたマグロ漁船の乗組員もより重い被爆者だったことを調査により明らかにした過程をお話ししてくださいました。「第5福竜丸は捕獲したマグロをのせて被爆した。異常に思って1直線に日本に帰った。実験は有名な3月1日だけでなく、あと27日まで5回繰り返された。600以上の漁船がほとんどが高知県だが、その期間中マグロ捕獲を続け、被爆した。口にしたマグロの内臓、冷凍用の氷、海水はもちろん魚自体も、高濃度に汚染されており、エンジンを冷やす海水はあたたかい風呂となり、汚染された雨で体を洗う、洗濯をする、鍛えられた体も被爆し、健康被害は顕著となるが、福竜丸以外の漁民を政府は調査の対象から外した。被爆は3月。放射量計測器に反応する魚が大量に廃棄処分されました。ビキニだけではなく、マグロが核を運んで日本近海に到着します。12月まで本当に大量の廃棄処分があったといいます。」

パネラーの発言はどれも真実で重い。知らされない事実のなんと多いことでしょうか。政府の隠ぺい工作はすでにここから始まっていたと思いました。

コーディネーターの原水協高草木さんは、「この一年間の世界の流れは着実に核兵器廃絶に向けて進んでいる」と説明し、放射線被害者をなくす、核兵器の禁止に向けての動きをさらに進めようと訴えられました。

「日本は『自然なリーダー』なって当たり前の核廃絶運動指導者なのに。」

「日本は『自然なリーダー』なって当たり前の核廃絶運動指導者なのに。」