9月議会の個人質問

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 22日、干拓に建設残土搬入され問題となった土地がいまだ放置されたままの様子を写真で紹介し、「これでまともな農業指導といえるのか」と行政指導の生ぬるさを追及しました。時間制限については2分を残して終えましたが、とても言い尽くせないもどかしさを感じました。よくないです。


 日本共産党のひのつ倫子です。9月議会最後の個人質問に入らせていただきます。質問に入る前に、私は約30年間、鴨方の山陽高校に勤務していたこともあり、先の6月議会に引き続き、教育基本法改正問題に触れさせていただきます。政府は26日、開会予定の臨時国会で教育基本法改正法案を成立させようとしています。この法案に対し、全国の公立小中学校の校長先生の3分の2が反対していることが、東京大学基礎学力開発研究センターの調査で明らかになりました。
公立小中学校約一万校のうち、3,812校から回答を得た調査です。議長に許可を得ておりますので、資料を提示します。(資料1を提示)
 教育基本法について「政府の教育基本法改正案に賛成である」と言う設問では「そう思わない」「まったくそう思わない」があわせて66.1%を占めたそうです。改正反対が66.1%です。
全国学力テストについては、「結果を教育の改善に生かす方法が整備されていない」という問いに、その通りと賛成の意を示した回答が84.5%に達したそうです。
政府の教育改革について「学校が直面する問題に教育改革は対応していない。」と思う人が79.8%、教育の将来について「学力の格差が広がる」が88.1%を占めたそうです。
この結果が示すように、今必要なのは、教育基本法の改正、政府の教育改革ではありません。現在の教育基本法の具体化です。一つには、一人ひとりの子供が大切にされるように、少人数学級、30人以下学級にすること、2つには誰もがわかるように勉強を教えること、3つには体罰やえこひいきのない、あたたかい学校を創ることなどです。
私は、次代を担う子供達の健やかな成長と、その成長を支える笠岡市づくりを願い、質問に入ります。
第1項目笠岡湾干拓内への建設残土搬入問題についてお尋ねします。
 6月議会で、線引き問題での私の質問に執行部は「市政の最も大切な課題は干拓と線引きだ」と答弁しています。干拓については私も同感です。
7月2日、岡山県母親大会が笠岡市で開かれました。私も関わった実行委員会で笠岡市の宣伝も兼ねて干拓めぐり、島巡り見学分科会を設定いたしました。2つの分科会とも好評で、笠岡の干拓農産物の新鮮さ、おいしさを口々に参加者は語っていました。ある農協職員が、「あっという間に店の商品がなくなっていた。あの団体がかってくれたん?うれしい。」と語っていました。
 参加者もその職員も「もっと宣伝が必要」と一致していました。この夢とロマンのあふれる干拓に2年前の8月以降、干拓関係者の強い批判があるにも関わらず、建設残土が2度にわたり持ち込まれました。その経緯と残土内の混入物質はヒ素ですが、問題となり、当時の建設常任委員会も特別視察を行いました。その中で、干拓の利用目的に沿った、盛り土規制条例が昨年4月に制定されています。その後、条例に沿った農業指導などが行われていると言うのがこれまでの答弁であります。3月議会以後の指導と業者の対応を市長にお尋ねいたします。
第2項目目の子育て支援としての水道料金引き下げについてお尋ねいたします。
 6月議会と同じ資料を提示させていただきます。(資料2を提示)
笠岡市の水道料金は、県下29市町村内で高いほうから2番目です。県南の市・町の中で最も高く、県下の市の中でもトップです。最も安い早島町の約4倍となっています。「上水道設置費用に多額の費用を必要とした。高いのはそこから来るもの。そこの理解を」と言うのがその説明でした。しかし、今述べた料金の高さは否定できません。
 また市長は6月の議会で、「水道料金は値下げできないが、子育て支援策としての引き下げ提案はユニークで検討できる提案だ」との見解を示されました。「関係者を含め、相談が必要。」とも述べています。この答弁を踏まえた、その後の経過を市長にお尋ねいたします。
第3項目目の 耐震診断、耐震補強についてお尋ねいたします。
 
 今世紀前半にも南海、東南海地震が予想されています。その地震に備え、私は4度にわたり、市内の小中学校の耐震診断、耐震補強の実情を尋ね、その促進を願ってきたところです。去る6月、文科省が4月1日現在の都道府県別並びに各都道府県内の市町村別調査結果を発表しました。資料として岡山県下各市町村別の調査結果を提示します。(資料3を提示)耐震化率では、笠岡市は29市町村中、17位です。調査は4月1日付けです。その後の耐震診断、耐震補強の進捗状況を教育長にお尋ねいたします。
 
 近年、阪神淡路大震災、新潟地震、と日本は大地震の被害を受けています。国民の間に地震被害から身を守るため、自身に対する関心が高まっています。国の補助制度を受けて、笠岡市は市民の一戸建て住宅に対する耐震診断補助制度を設けていますが、耐震改修補助制度は設けていません。
地震から市民の命を守る立場から、この期に耐震改修補助制度を設ける考えはないか市長にお尋ねいたします。
第4項目の子供に夢を与える動物園、水族館の建設についてお尋ねいたします。
 5月、私は北木島に私の議会報告「みちこだより」を配りに伺いました。船で渡る途中、突然1人の子供が私に向かって、2度3度大きな声で何かを語りかけてきました。エンジン音の大きさで、当初何を言っているのか理解できなかったのですが、3度目の言葉でようやく聞き取ることが出来ました。中身は「水族館がほしい」という一言でした。とっさに私は「お金がかかるからなー」と答えてしまい、何か子どもの夢を大人の感覚で押さえ込んでしまったような気がして今でも悔やんでいるところです。
 ご存知でしょうが、北海道の旭川市の旭山動物園がたびたびマスコミで報道され、そのユニークな取り組みが全国の子供に夢を与えています。先ほどの子供も、その影響を受けていたのかも知れません。しかし、市内を見渡してみると、子供とのかかわりのある体育施設、スーパー塾などは目に入りますが、親しみやすく,いのちの大切さを学び、子供に夢とロマンを与える施設は遊園地以外ありません。規模は小さくても市内の子供達に夢とロマンを与える水族館、動物園を建設する考えはありませんか。市長にお尋ねいたします。
第5項目目の 不燃、可燃を問わず、粗大ゴミの年一回無料回収についてお尋ねいたします。
 「庭をいじったり、家の中を片付けたりしたい。でも大きなゴミが出たら処分に困る。車も運転できないし、近所にいつもいつもお願いできない。市は大きなゴミの回収をしてくれないだろうか」という声を良く耳にいたします。
 不燃、可燃を問わず、指定のゴミ袋に入るゴミは指定の場所に出すことができます。粗大ゴミは直接持ち込みとなっています。お年寄りには無理は当然です。年一回無料で地域改修を行うことも住民サービスとして大切だと思います。そのような考えがないか市長にお尋ねします。
 以上で一回目の質問を終わります。

9月議会の個人質問」への2件のフィードバック

  1. 大本よし子

    質問戦お疲れー。
       私も、子どもの問題で、科学センターを取り上げました。私はどの議会でも必ず子どもの問題、女性の問題、地域問題を欠かさないように心がけています。先日は資料をわざわざ送っていただきありがとうございました。秋の風と秋の雲がわたしの旅心を誘っています。

  2. ひのつ倫子

     ご苦労様でした。全力投球のあとのすがすがしさを感じています。でもほっとしただけで、もどかしかったことは否めません。とても秋晴れのさわやかな週末でした。島への旅も素晴らしいものとなりますように。

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